EXA KIDS2019に向けて

EXA KIDS2019に向けて

みなさん、こんにちは。
EXA KIDS2019の実行委員長を務めております、古林と申します。

着々とEXA KIDS2019の準備が進む中、6/17(月) にEXA KIDS2019のクラウドファンディングがスタートになりました。

みなさまに、クラウドファンディングへのご支援をお願いする前に、ボクがどのような経緯・思いでこのEXA KIDSというものをやってきたかを綴らせていただきます。おそらく長い文になるかとは思いますが、どうか最後までお付き合いいただけたら幸いです。

EXA KIDS2018

昨年 2018年2月25日 EXA KIDS2018が福岡市中央市民センターで開催されました。
イベント企画はまったくの素人ボランティアである実行委員たちが、思いだけで集まって、1年以上の時間をかけて計画を練り、準備をし、作り上げたイベントでした。入場無料のイベントのため、前売りチケットもなく、当日何名の来場者に来ていただけるかもわからず、実行委員の間では前日の夜まで「300人は来てくれるかな」なんて気を揉んでいました。

ふたを開けてみるとビックリで、開場前から長蛇の列が並び、当日は推計3000人の来場者に来ていただくことができました。出場した子供達のプレゼンテーションはどれも素晴らしく、コンテスト会場ではたくさんの感動が生まれていました。ボクの狙いであった「子供たちのプレゼンテーションを大勢の観衆に見せる」ということ、「子供たちどうしにライバル関係を作ってあげる」ということはうまく成功し、ボクはそこについてとても満足していました。

その一方、会場は大変混雑し、実行委員の予想をはるかに上回る動員のため、来場者の方にもご不便をおかけし、もちろん運営メンバーにもかなりの負担をかけてしまいました。当日は来場者のみなさまから、たくさんのお褒めの言葉と、お叱りの言葉もいただきました。

関係者やスポンサー様、一部の来場者のみなさまからは次回開催への期待の声が寄せられ、やはりEXA KIDSは【社会から求められていること】なんだと確信しました。成功とも言えた反面、たくさんの方にご迷惑をおかけしながら開催してしまったEXA KIDS2018を反省し、すぐに翌週からEXA KIDS2019の準備にとりかかりました。

EXA KIDSとは?

EXAとは数の単位を示し、小さい方から「キロ・メガ・ギガ・テラ・ペタ・エクサ・ゼタ・・」とつづきます。

ボクは小学校5年生くらいのときに初めてパソコンやインターネットに触れました。当時はまだダイヤルアップ回線で、パソコンをインターネットに接続するだけで10分の待ち時間があり、料金が高額なために、接続しても1日30分までしかインターネットをすることが許されていませんでした。

キロ

扱う内容と言えばせいぜい掲示板かチャットで、検索サイトもなくURLを手入力してWEBサイトを訪問していました。このころのデータを記録する媒体といえばフロッピーディスクで、たしか容量は500キロバイトくらいだったと思います。当時はデータ容量も通信速度も貧弱で、掲示板に画像を貼るだけで「重くなるからやめろ」と怒られていました。

メガ

数年後、高校生にでもなるころには、32メガバイトのUSBフラッシュメモリを、私物として持つようになっていました。このUSBメモリには画像がいくらでも入るし、音楽ですら簡単に持ち運べるようになっていました。しかし、このころのボクには「ギガ」なんてものは高級品で、よほどの人しか使わないと思っていました。ましてや「テラ」なんていう単位は聞いたこともありませんでした。

ギガ

さらに数年後、ボクが大学生になるころには、2ギガバイトのUSBメモリを持つようになり、パソコンは128ギガバイトの容量を持っていました。音楽はおろか動画のデータすら簡単に扱えて、もはやインターネットにアップするデータのサイズなんか気にしなくなりました。それでもこのとき「テラなんてどんな人が使うんだろう」と全くの他人ごととして考えていました。

テラ、そしてエクサへ

そして今、フロッピーディスクから20年たって、ボクの身の回りにはテラバイトの容量を持つ機材も溢れています。ボク個人でもテラバイトの容量を持つ機材を3つほど持っています。高画質大容量の動画や360度撮影の動画も記録できるようになりました。

きっと、今の子供たちが大人になるころ、今はまだ想像もつかない「エクサバイト」級のデータを取り扱っているのでしょう。まだ近年ではエクサバイト級のデータを扱っているのはGoogleなどの世界規模の大企業だけらしいのですが、そんなデータ量を誰もが手元におく日がくるのだと思います。いったいエクサバイト級のデータ量が行き交う社会とはどのようなものなのか、、ボクにはまだ想像ができません。

そんな、想像もつかない未来を、切り拓いていくことになる子供たち。プログラミング教室を運営しているボクは「彼らにいったい何を教えるのが正解と言えるのだろうか?」そんなことを自問し続けていました。

まだまだ正解が見えないけれど、確かに子供たちはいまボクらの目の前でITを学び、日々成長しています。ボクたちが彼らに提供するべきものは一体なんなんだろうか?いや、ボクたち大人がいくら気を揉んだところで結局切り拓いていくのは彼らではないか。そんな自問を繰り返すうちに出た一つの答えが「子供たち自身に、彼らの未来の可能性を示してもらう」という考え方でした。

そんな未来を生き抜く子供たちを思ってこのイベントを「EXA KIDS」と名付けました。

教育とは?

 

ボクは正直、自分が受けた教育や育て方に対して、早い段階から不満がありました。勉強しろ、学校に行け、遅刻をするな、忘れ物をするな、高校に行け、大学に行け、将来のために・・・!

誰しもいろいろなことを大人から言われながら育ちますし、受け取り方や言われ方は様々でしょうが、ボクが受けた印象は「子供は大人になる前の準備段階」だということでした。「いまのうちにこれをやっておかないと大人になってから苦労する」だから「子供のうちに苦労をしておく」。

いやいや勉強をさせられ、さんざん将来の不安を煽られ、「中学生になったらもっと勉強しなきゃいけない」「高校生になったらもっと勉強が難しくなる」「大学生になったら誰も言ってくれないから自分で勉強しなきゃいけない」「社会人になったら学生ほど甘くない」「結婚したら子供のために働かなきゃいけない」

「だったら何か?オレたちはいつゆっくりできるんだ?子供ながらに老後のために生きているのか?」

本気でそう思っていましたし、当時は全くといっていいほど人生に希望を持っていませんでした。気がついたら無理やり終わりのない持久走を走らされている気分でした。もしかしたらボクのような考え方はレアケースだったのかもしれませんが、ボクは高校受験を終えたころに、このような教育は間違っていると強く考えるようになっていました。

そのころちょうど、中学時代お世話になっていた学習塾から「バイトに来ないか」と声をかけていただき、長期休みの期間だけ、OBとして後輩たちの勉強をみにいくようになりました。その後、父が学習塾を立ち上げたのをきっかけに、塾の講師のアルバイトを務めるようになりました。

その中でボクは、後輩たち・子供たちには自分のような思いをさせたくない、と強く思っていました。

「ねぇ先生、なんで勉強しなきゃいけないの?」受験期の生徒はよくこんなことをボクに聞いてきました。これに答えるのはとても難しいことで、ボクはいまだにこの問いに対して、子供たちが納得のできる答えを出せる大人を見たことがありません。ほとんどの子供たちはこれを聞いてくる反面、まっとうに答えられる大人はほとんどいませんでした。

教育とは果たして何なのか…?

「ねぇ先生、なんで勉強しなきゃいけないの?」その問いにいま、誰がどのように答えているのかはわかりません。ただ、「将来のため」と称して、子供たちの希望をくもらせる行為を「教育」と呼んでいなければいいな、と思います。

一言だけボクが申し述べたいのが、教育とは「知識や技術を教えること」ではなく、「人を育てること」であるべきだ、ということです。

 

大会である理由

EXA KIDSは、福岡県内外のプログラミング教室をはじめ、IT教育関係者やPTAの関係者などさまざまな人たちが有志で集まって運営しています。同業他社であるはずのプログラミング教室同士が協力しあって参画しているのが面白いポイントで、単純な話「教育業者同士は、商圏争いするんじゃなくて、自分たちが育てた子供達の実力で勝負しよう」という発想に基づいています。

日本のIT基礎力の低さとIT教育の遅れは、色々なところで叫ばれていて、来年2020年には義務教育にもプログラミングが入ってきます。キッズプログラミング業界の人間にとってはこれは商機となるため、各業者さまざまな戦略をたてて挑んでいることかと思います。

教育というのは非常に神経質なもので、子供たちは毎日成長を続けていますし、その成長過程で何を経験するかというのは本当にその人の人生に大きく影響を与えています。

ボクたち、業者にとってはビジネスチャンスでも、確かにその中で今日も学びを続けている子供たちがいるのです。ボクは彼らの今を見ずして2020年の商機を見つめるのは間違っていると感じるのです。

彼らのために今何が必要なのか、彼らが「学びたい」と思いそれを楽しんでくれるような仕掛けは大人としてどう作っていくことができるのか…。その課題に対する一つの答えがEXA KIDSという、感動と白熱が生まれる大会を企画することでした。

 

国とは?

上にも書きましたが、ボクはITeens Lab.というキッズプログラミング教室の運営をしています。EXA KIDSやITeens Lab.をやっている理由をよく聞かれます、たくさんの理由や事情が折り重なっているので、一言でいうのは難しいのですが、つまるところ「国益のため」と答えることにしています。

日本という国についてあまり語ると、「反応に困る」という方がいらっしゃることは重々承知ですし、よく周りからも諌められることなのですが、やはり自分の動機を語る上で欠かせないことなので国についての考え方も書かせていただきます。

戦争の話だとか歴史認識の話だとか、そんなたいそうな話をしたいわけではなく、例えばオリンピックが開かれたときに、自然とボクらは日本人選手を応援している、そういう単純な仲間意識の話です。

学生の頃に、「国を愛する」とはどういうことか、とても気になって考えていた時期がありました。そのときには「国」という言葉の定義から調べていました。そこで学んだことですが(中学校でも習いますが)国とは【領土・領民・主権】の三つをさします。(個人的には「文化」も含むべきだと思いますが)日本の場合、主権は国民になるので、定義通りに解釈すれば、現代でいう国とは「その土地とそこに住む人々」に他ならないはずです。

「日本」という言葉は、政府や、この国の過去の歴史のことではなく、ボクやあなたや、その家族友人、子供たち、そしてボクたちが住んでいる街とその文化を指している言葉であるはずなのです。そうであれば、国を愛することとは、身の回りの人、街、文化を大切にすることであり、ボクたちが自然に持っている感情です。

ボクは比較的若い頃から、しかも教育に対して懐疑的になりながら子供たちに接していたので、子供たちに伝えるべきもの・残すべきものはなんだろう、それを考える機会が人より多かったと思います。もちろん自分に子供が産まれたら、兄弟や友達に子供が産まれたら、身近なところをも考えれば考えるほど「国のためになる行動をする」というのはボクにとって自然なことのように思えていました。

プログラミング教室

もともとEXA KIDSを始めることになったのは、プログラミング教室同士の適切な競争と、協力関係を作ることを目的にしていました。子供たちはこの国の未来そのものなので、誰がとかじゃなく、みんなで育てるべきだと思うのです。

例えば、ボクがやっているITeens Lab.が、EXA KIDSで他のプログラミング教室さんよりも全然子供たちを育めていない、などという結果が明らかになったとしたら、そんな教室潰れてしまったほうがいいわけです。もちろんそれは極論ですが、教室や講師が反省する良いきっかけになると思います。

閉鎖空間で子供を育てるのは卑怯です、子供たちは見識が少ないために、大人のいうことはあらかた信じてくれますし、与えられた環境に疑問を持つことは少ないからです。

なぜプログラミングを子供たちに教えるのか、様々見解はあるのでここでは長く述べませんが、ボクとしてはエンジニアになるための職業訓練をしているつもりは毛頭ありません。プログラミングやITを学ぶことが、彼らがこれからの高度情報社会を渡り歩いていくための武器となり、自分たちの人生をデザインしていくための絵筆となる。そういうイメージを持ってプログラミング教室を運営しています。

EXA KIDS2019のあゆみ

さて、昨年のEXA KIDS2018を終えたあとからすぐさま準備にかかったEXA KIDS2019ですが、その道のりはやはり簡単なものではありませんでした。なんといっても前回は来場者の方々に不便をかけてしまったので、それを反省し、会場やイベントサービスの会社などを検討して回り、企画を根本から練り直しました。

期待の声に応えるためもあって、規模そのものも拡張をすることにして、今年の「オリンピックのような多種目競技大会」という構想を掲げ、述べ5000人を満足に収容できる福岡国際会議場を会場に選びました。もちろんそのため予算も跳ね上がり、入場無料にこだわるボクたちはその予算を協賛金で全てまかなう必要がありました。

EXA KIDSの実行委員会はボクを含むほとんどが有志の参加で、本業が別にありながら運営をやっているため、企画や営業にも十分にパワーが避けなかった点もあり、資金集めも企画そのものもかなり苦戦していました。

ここにくるまでに本当にたくさんの方々から助けていただいているのですが、やはり良いことばかりではなく、前回の盛況をうけてか都合のいい関わり方だけをしようとしてくる団体もありましし、「裏切られた」と感じることもありましたし、人から小馬鹿にされることもありましたし、メンバーの中での不和もありましたし、どれだけ趣旨を説明してもお金でしか話をしてくれない人もいました。

今年の2月ごろになっても、資金集めもうまくいかず、企画のマンパワーも全然足りず、そのころは本当にボクも心身ともにぐったりで「こりゃ限界かも」と感じていました。

しかし、去年EXA KIDSで表彰式が終わったあとの出場者控え室、子供たち同士が「来年は負けないからね!来年もまた出るよね」と言い合っていたことを思い出すと、ボクはEXA KIDSから逃げることができませんでした。

去年たった一回開催しただけで、活躍の場を与え、夢や目標を彼らに与えることができたのですから、せっかく生まれたその夢を投げ出すことなくEXA KIDS2019につなぐ責務がボクにはあると思っています。

本当に開催できるのか、という瀬戸際のなか、とある以前から知り合いの経営者の方に、協賛のお願いをしにいったときでした。その方が「みんなでやろう」と言ってくれて、いろんな人を運営に巻き込んでくれました。

これをきっかけに、ボクの旧友や学生時代の同期など、続々と協力者が集まりはじめ、なんとかボクも気持ちを持ち直すことができました。正直ボク自身、何度となく投げ出したい気持ちになりながらここまで来ましたが、実行委員会のメンバーや、支援・応援してくださったみなさまに支えられて、やっと開催までこぎつけられそうです。

一緒に悩んで、応援してくれる友人がいたのはボクにとってはとても大きなことでした。「辛かった・きつかった」という話がしたいわけではなく、本当に人に支えられて進められているということをとても感じるのです。

上には「裏切られた、バカにされた」などと書いてもいますが、それを逆恨みするつもりも全くありません。EXA KIDSに対する企画力・政治力・管理能力・実行力。企画に見合うだけのそういった能力がボクにあれば、全て起こらなかったトラブルであると言えます。どの団体や人でも自分たちの活動理念と方針がある以上、乗れない話はあるでしょうし、まだまだ開催2回目の手作り企画のためにリスクを負うわけにはいかないというのは納得できます。

ボクの好きな言葉に「我を非として当うものは吾が師なり」という荀子の言葉があります。

そう思えば、こういったトラブルの一つ一つが間違いなくEXA KIDS2019を今日まで育ててきたとも言えます。

古林という人間、理想

長々と偉そうなことを書いてしまいましたが、最後に自分のことについてもう少しだけ述べさせてください。

ボクは本来、あまり自分が頭になって動きたがる人間ではありません。何かの指揮をとること自体はたまにあるにしても、自分が顔になって出るというよりはちょっと日陰になるナンバー2かナンバー3くらいのポジションを心地よく感じる気質です。

特に人から受け入れられる自信もないですし、自分が人の上に立って教育を語れるほど聖人君子であるとも思いません。むしろちょっと前までバンドマンをやっていまして、まぁバンドマンだよねっていう感じの生活態度で暮らしていましたし、今でも大して変わっていませんし、それを悪いとも思っていません。「教育に熱いね」とよく言われますが、熱血でやっているつもりもありません。

それなのになぜこうやってEXA KIDSの実行委員長となって諸先輩がたを差し置いてまで、自分の思いを語ることになるか、というと、おそらく「それをやれるのがボクしかいないからだ」と思っています。

ボクは「正しいかどうか」をじっくり考えて理想を語ることはできます。理想を裏付けする知識量もあると自負しています。さらに「自分が正しいと思ったことをバカ正直に押し通してみる」というマインドセットもあります。だからきっとEXA KIDS2019これはボクにしかできないことだと思っています。

EXA KIDS2019にはボクの理想論を目一杯詰め込んでいます。子供たちに目標を与えて、楽しく強く育て、日本の未来を明るくする素敵な理想です。EXA KIDSは元気玉です。たくさんの人たちの思いと協力を少しづつかき集めて日増しに大きなエネルギーになっています。

しかしまだまだ、大きさが足りないのです。

どうかみなさま、お力を貸してください、この大仕事をボクにやらせてください。そして一緒に世の中を動かす立役者になっていただきたいのです。そして8/10はぜひご来場ください。エクサの時代の目撃者になりませんか?

 

【EXA KIDS クラウドファンディングページ】
https://readyfor.jp/projects/exakids2019

 

最後になりましたが、長文お付き合いいただきありがとうございました。

解・放・セヨ

8.10SAT

福岡国際会議場
FUKUOKA CONVENTION CENTER
  1.                入場申込み[無料]

SHARE US

MENU

Loading images...