精鋭揃いの中 見事勝ち取った優勝 独自のスタイルを貫いた瞬間|EXA KIDS 2024 インタビュー記事

精鋭揃いの中 見事勝ち取った優勝
独自のスタイルを貫いた瞬間

インタビュアー:今日はよろしくお願いします。

ごそたくん:よろしくお願いします。

インタビュアー:早速なんですが、今回は最優秀賞の受賞、おめでとうございます。今年は、最後まで予想が難しい展開でしたね。

ごそたくん:本当に。まずはありがとうございますという感じなんですが、他の人も色々なジャンルというか、ゲームだけじゃなくて、モデリングだったり、全員レベルがすごい高いなって思いました。

インタビュアー:僕は審査に入っていないので、審査の結果が出てくるまでわからなくて、結果が出て、「うおおおおおごそたくんが獲った!!!!」という感じでした。最後までわからなかったけど、最優秀賞はもう納得という感じで。

ごそたくん:うれしいです。
でも僕も、「最優秀賞はごそたさんのNeo生態系Evolutionです」って言われたとき、もう何か、驚きが一番に来ちゃって、全然リアクションできなかったんですけど、実はめっちゃ喜んでました。

インタビュアー:逆に固まっちゃうパターンですね。

ごそたくん:そうです。驚きすぎて。

インタビュアー:そういう意味では、最優秀ではないにせよ、何かしら受賞できるかもしれないという自信というか、自分の中での手応え的なところはどうだったんですか?

ごそたくん:そうですね。発表から質疑応答まで含めて、プレゼンも練習通りスムーズにできたし、わりといい感じに受け答えもできたなというのは思っていたので、手応えはそれなりにありました。

インタビュアー:元々の作品、最初のコンセプトから出発して、だんだん出来上がってきて、その制作段階ではどう感じていましたか?

ごそたくん:作品が完成した時点では、「ライフゲーム」というものがそもそも結構昔のゲームがテーマになっているので、それがどれくらい伝わるかというところは不安ではありました。
一方で、そこが逆にポイントになったりもするんじゃないかとも思ってました。

インタビュアー:ちょうど今年の特別審査員の方の中にも、そのあたりをわかってくれて、拾ってくれた人がいたのはとても良かったですよね。

ごそたくん:そうですね。特別審査員の竹林さんがすごく専門的な話もしてくださって、そこも僕が結構こだわった点だったんですけど、なかなか自分の説明だけだと伝わりづらい部分もあったりして。なので、拾ってくださって良かったなって思いました。

インタビュアー:そのあたり、うまく噛み合った感じはありましたよね、

ごそたくん:そうですね。

<ライフゲームに興奮を隠せない竹林さん>

ITとの出会いと「アルゴリズム愛」

インタビュアー:ごそたくんにこうしてインタビューするのは初めてなので、基本的なところから色々聞いていければと思うんですが、これまでどういう活動をしてきたんでしょう?
ものづくりやITみたいなテーマに関して、ごそたくんの歴史みたいな部分を知りたいです。

ごそたくん:僕がプログラミングを始めたのは小学4年生の時なんですけど、その頃ちょうどコロナ化の自粛期間中で、「家で何かできることないかな」って思ってたんです。
そのときにお母さんがScratchの本を買ってきてくれて、その本を見ながらシューティングゲームとか的当てゲームのようなものを作ってました。
「こういうゲーム、自分で作れるんだ」みたいな感じでどんどん面白くなって、それがきっかけでしたね。

ごそたくん:そのままScratchを何年かずっとやっていて、基本的なアルゴリズムだったり、自分の興味のあるものを率先して色々と作ったり学んだりしてきてたんですけど、1、2年くらい前からUNITYを始めて、今も色々と勉強しているという状況です。

インタビュアー:なるほど。コンテストにも参加してたんですか?

ごそたくん:そうですね。エクサキッズは昨年と今年の2回だけですけど、N中等部とか、NコードラボのLT大会という短いプレゼンの大会などで発表したりはしてました。

<別の大会でのプレゼンテーションの様子>

インタビュアー:今はN中所属ですか?

ごそたくん:N中は半年ぐらい前に辞めて、今はNコードラボというところでプログラミングに特化してやってます。

インタビュアー:なるほど。N中のプログラミングの部分にだけ通ってるイメージですかね。
ということは、それまではずっと独学で学んでたんですか?

ごそたくん:そうですね。
独学でやってた頃は、わからない部分は本などで調べたりとか、あとはもう自分で考えて答えを出すしかなくて、大変でしたね。

インタビュアー:そういう、Scratchの話など、相談したり一緒にしたりする人はいましたか?
友だちでも、家族でも。

ごそたくん:あーーーー、ほんとに初めの頃は、お母さんとかお姉ちゃんと一緒に本を見たりして、「次はこの章をやってみよう」みたいな感じでやっていた時もありましたね。
ただ、そのうち僕のプログラミングが上達してくると、お母さんとお姉ちゃんはそこまで本気でプログラミングをやっていたわけではなかったので、僕一人でのめり込んでいったという感じでしたね。
以降はもう1人で、独学でやっていました。

インタビュアー:なるほど。独り立ちしていったわけですね。
プログラミングのどういう部分に惹かれてのめり込んだんだと思いますか?
面白いと感じたポイントなど。

ごそたくん:元々僕はゲームがめっちゃ好きで、1日中ゲームをずっとしてるみたいな日もあったんです。
だから、そういう意味では自分がゲーム好きというのがかなり大きな要因なのかなと。「自分でゲーム作れるんだったら、もう自分の好きなようにゲームをカスタマイズできるじゃん」みたいな。そのあたりが、すごく惹かれた部分ですね。

インタビュアー:これまでどんなゲームをやってきたんですか?
影響を受けたゲームだったり。

ごそたくん:影響を受けたゲーム…
僕の傾向的に、ストーリー性が高いものを作るというよりはパズルゲームやボードゲームなど、CPUと対戦するようなゲームかと対戦するようなものを作ってきたんですよね。昨年の『Laser Reflection』がまさにそうで。あとは、シミュレーションゲームだったりシューティングゲームだったり。
自分自身もそういう、ストーリーがあまり関わってこないようなゲームを好んでやってきたという感じです。

インタビュアー:なるほど。テレビゲームというより、もっと広い意味でのゲームに関心があるんですね。ルールとアルゴリズムといった根底の部分というか。

ごそたくん:そうかもしれません。CPUを作るのが好きなので。

インタビュアー:たしかに、ゲームでもRPGとかになると、キャラクターやストーリー、演出など、違う要素が色々と出てきますからね。

<暗闇のなか敵からひたすら逃げ回る【DOOR to DOOR】>

ごそたくん:はい。プログラミングとは直接関係ないというか。関係がちょっと薄くなっちゃうっていうか。
見た目が超地味でも成り立ってるゲーム、みたいな方が好きなんだと思います。

インタビュアー:CPUを作るのが好きとのことですが、CPUが搭載されてるようなゲームをつくるのってすごく難しいですよね。ゲームバランスの調整だったり、とても苦労しそうだなと。

ごそたくん:そうですね。
初めの頃は正直バランスとか全然考えてなくて、ただただ「めっちゃ強いCPUを作りたい」みたいな。
それはアルゴリズムを勉強したりとかしたんですけど、まあそこからのバランス調整、弱いCPUをつくるというところは、強いCPUに手加減させればできるかなと思ってたので。そうやって、とにかくCPUを作って自分で遊ぶっていうのが趣味でしたね。

インタビュアー:なかなか変わった趣味ですね(笑)

ごそたくん:たしかに特殊かもしれません(笑)

インタビュアー:その、CPUのつくり方ってのは、例えばお手本とかあるんですか?CPUの作り方ってどうやって勉強したらいいんでしょう?

ごそたくん:初めは本当に何も見ずに、ただただ試行錯誤をしながらつくっていったんですけど、やっぱり独学だけだとどうしてもCPUの強さ、技術にも限界があったんですよ。
「なんかこれ全然強くないじゃん」みたいに行き詰った時があって、そのときに「これはもうネットとかで調べまくって、今あるアルゴリズムを研究した方がもっと強くなる」と思って。
それに特化したようなアルゴリズムとかを勉強し始めました。

インタビュアー:へーーー、やっぱりそういうのがあるんですね。

ごそたくん:はい、あります。ミニマックス法っていう名前のやつだったり。

インタビュアー:あ、聞いたことありますね。

ごそたくん:わりと有名なやつです。

インタビュアー:今ちょっと調べましたが、めっちゃ難しそうですね(笑)

ごそたくん:そうなんですよ。Wikipediaとかも堅苦しくて、何が書いてあるのか全然分からないんですよね。僕もイメージで捉えてる部分もあって。でも、考え方としてはこういう風に考えればいいよねというのはわかるので。

インタビュアー:これは、AIの手法とは違うんですか?
ちょっと、AIのアルゴリズムについて、そこまで詳しくないんですが…

ごそたくん:どうなんでしょう。確かにそれもAIと言えばAIなのかもしれません。今だと、AIといえば生成AIみたいなイメージが強かったりしますけど。

ライフゲームが教えてくれた
美しさと可能性

インタビュアー:今回の作品を作ってみて、何か発見はありましたか?
一応「ライフゲーム」ということで生命の要素もありつつ、大げさですが世界の見方が変わったりとか。

ごそたくん:難しい質問ですね。ただ、発見ということではやっぱり、「ライフゲームって面白い」というところに尽きます。質疑応答の時にも話したんですが、「シンプルなルールで複雑な挙動」という、対極のものが同居しているのが個人的には本当に面白くて。

インタビュアー:「なんて美しいんだ」みたいな感覚ですか?

ごそたくん:そうですね。「美しい!」もあります。

インタビュアー:なるほど。そういう視点で、ライフゲーム以外で「これ美しいな」って思うものとかあったりしますか?
ゲームでも何でもいいです。

ごそたくん:今ぱっと浮かんだのはフラクタル図形ですね。プレゼンの中でお見せしたライフゲームの挙動の映像で、「シェルピンスキーのギャスケット」っていうフラクタル図形の名前を言ったんですが、あれなんかまさにという感じです。三角形っていうシンプルな図形だけで、規則性を感じられる、美しさを感じられるような模様ができるというところ。
これはライフゲームに感じた美しさ、面白さと似ているなと思いますし、しかもそれがライフゲームに実際に現れるなんて、すごい運命的なものすら感じました。

<シェルピンスキーのギャスケット>

インタビュアー:面白いですね。そもそもフラクタル図形なんて、最初どうやって知ったんですか?

ごそたくん:最初はそれこそScratchです。Scratchって自分の作品も共有できるし、色んな人の作品も見れるじゃないですか。で、見てた中にフラクタル図形集みたいな作品があって、面白そうだったのでネットで調べてみたという流れでした。

インタビュアー:なるほどなるほど。フラクタルは何というか、デジタルな世界だけではなく、自然や生き物の中にあったりするところも面白いですよね。

ごそたくん:わかります。「何でそこにそんな模様が現れるの?」という驚きがあったり。

インタビュアー:それこそ、ごそたくんがシミュレーションをして、1秒後とかに画面にぱっと映し出された模様が、何億年もかけて貝の表面に現れた模様と一致したりとか、何かロマンを感じますよね。

ごそたくん:たしかに。
何か、これはうまく言えないんですが、何か世界とのつながりのようなものを感じたりしますよね。「シンプルと複雑」。

<当日のプレゼンテーション>

インタビュアー:今回の作品をつくったあと、勉強したくなったこととかやりたくなったこととかありますか?

ごそたくん:ライフゲームのルールというのが色々あって、まあ、パラメーターを設定して面白い挙動が生まれるというところなんですけど、やっぱりそのパラメータは、適当に設定するだけでは面白い挙動が生まれないので、そういう面白い挙動がたくさん生まれてくるようなルールというのをもっと探してみたいなと思いました。

インタビュアー:定石が色々ある中で、そこからの発展形というイメージですか?

ごそたくん:はい。シンプルさは多少失われるかもしれないんですが、とにかく「面白い挙動」が見たいので。

インタビュアー:なるほど。楽しみですね。

多くの人に遊んでもらい
改良に活かしたい

インタビュアー:少し話が変わるんですが、エクサキッズに2年連続で出ていただいたわけなんですが、去年今年と、出場をきっかけに自分の中で起きた変化はありますか?

ごそたくん:何だろう。たくさんありすぎて、答えるのが逆に難しいんですけど。
まずは僕が作品づくりにめっちゃ集中するようになりました。創作意欲の部分について、「コンテストに出る」という目的ができたことで、一つの作品にめっちゃこだわるみたいなことができるようになってきたなと思います。

インタビュアー:いいですね。良いきっかけになれてうれしいです。

ごそたくん:あとは、エクサキッズの審査員の方々が、「完成したもの」だけじゃなくて、それを一生懸命つくる過程とかもかなり重視して見てくれてるのかなというのを感じたりしたので、それもモチベーションの部分でかなり良く働いたように思います。

インタビュアー:ありがとうございます。
イベント全体としてはどうでしたか?今年のエクサキッズの感想を聞きたいです。

ごそたくん:やっぱり、エクサキッズの大きな特徴というか、他と違うなと思うのは、「ITを使用した作品なら何でもOK」というところだと思うんですけど、そういう意味で、最近ITを使い始めた人とか、ものづくりを始めたばっかりの人とかも参加しやすいコンテストなのかなと、実際のプレゼンや作品を見ていても感じました。

インタビュアー:スキルだけを見るわけじゃない、というところですね。
本当に、色んな人が出てくれるようになりました(笑)
何か、とくに印象に残った作品やプレゼンはありましたか?

ごそたくん:モデリングの作品はかなり印象に残っていますね。
やまやまさんの『カチロボ冒険記』とか、「こんなの、本当にゲームにしたら大ヒットしそう」だと思いました。映像とか、大人がつくってるような完成度で、モデリングをやってみたいと感じさせるくらいの作品でした。

インタビュアー:あれは衝撃でしたね。予選の段階から、優勝候補にあがってました。納得です。
今後ごそたくんは、どんな制作、どんな活動をやっていこうと思っていますか?

ごそたくん:いま考えているのは、先ほどもお伝えしたアプリ化というところですかね。これまで作ってきたゲームをアプリ化して、App Storeなどで販売、販売じゃなくても一般の人たちに遊んでもらえるようにするというのを当面の目標にしています。
そうすればもっとたくさんの人に遊んでもらえて、もっと多くのフィードバックをもらえたりもすると思うので。メリットがたくさんありそうだなと。

<大学生でデザイナーの仕事をしているお姉さんと、
現在ユニットを組んで新しいゲームアプリを開発しているというごそたくん>

インタビュアー:昨年の『Laser Reflection』にしても、ごそたくんの作品はとくに、「色んな人がやり込んでこそ」という部分もありますよね。「そんな攻略方法あるんだ」とか、遊んでいる人が発見する感じ。

ごそたくん:そうですね。やりこみ要素が結構あるのかなと思うので。

<EXA KIDS 2023で発表した【Laser Reflection】>

インタビュアー:そこで制作側も、「そんな戦法が生まれるなら、CPUをもっとこうするか」という応酬が生まれるイメージ。

ごそたくん:自分じゃ気づかないような視点をもらえたりすることもあると思うので、そういう機会をたくさん得たいなと。

インタビュアー:アプリ化、楽しみに待ってます。
今日はありがとうございました。

ごそたくん:ありがとうございました。


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