【保護者】役に立つことだけが正解ではない 面白さを追求し続けた彪くんの流儀 /EXA KIDS 2021 インタビュー記事

エキスパートコースにて、見事準優秀賞に輝いた関根彪(ひょう)くん。そもそも、彪くんは大会に出ることにはこだわるタイプではなかったようです。そんな彪くんが「EXA KIDS 2021」に参加した理由とは一体……?幼い頃から彪くんと二人三脚でゲーム作りに奔走してきたお母様にお話を伺いました。

「EXA KIDS2021」は何が違う?
テーマと作品がマッチングするとき

ー彪くんはコンテストに積極的に参加するタイプですか?

コンテストには全然興味ないですね。ただ、コンテストに目を通すことはしていました。でもテーマを見ると、「社会など、何らかの役立つこと」が評価ポイントなんじゃないか、って感じることが多かったんです。

ー「利便性」や「社会意義」は、目指しているものとは違うということでしょうか?

そうです。彪が目指しているのは、役に立つことではなく、究極に面白いゲームを作ることなんですよ。テーマから感じることは彪も同じだったみたいで、「面白いと言われるものを目指して作ってるだけだから、俺の作品とは合わない」という状態でした。

ー自分のゲームの性格をよく理解していますね。

彪は望みが達成されたら、ゲーム自体の制作は途中でも、「はい完成」というタイプなんですよ。自分が作りたいものを望んだ形で作れたら、彼にとってはゴールなんだと思います。

ーでは、「EXA KIDS2021」にはどうして参加する気になったんでしょう?

「EXA KIDS」の面白いところは、利便性、とか、役立ちに関するテーマではなかったところだと思います。「自分_」っていうテーマを見て、 彪もいけると思ったんでしょうね。テーマの幅広さを利用して、しっかり好きなものを作りこんでいました(笑)。使用ソフトや発表媒体も限定されていないし、多様な作品を認めてくれる「EXA KIDS」との相性が良かったんだと思います。発表の時も、審査員の先生と笑顔で話していて、そういった姿は初めて見ました。

オンラインという心強さ
画面越しの戦いに、いざ出陣!

ーコンテストではプレゼンテーションも行われましたが、どのように取り組みましたか?

そもそも、コミュニケーションをとることがすごく苦手です。プレゼン自体が初めてなので、資料まとめは手伝ったし、苦手なりにどう発表すればいいか、対策も一緒に考えました。

ー具体的には、どのような対策でしょうか?

彪自身が、「パワポを操作しながら饒舌に語ることは絶対にできない!」と自覚していたんだと思います。だったら、「プレゼン資料に書いてあることをそのまま読み上げればゲームの内容がわかるようにしよう!」という作戦にしたんです。そのために、伝えたいことをしっかり考えたうえでまとめて、書き込みました。

ー徹底した対策ですね……!プレゼンテーションでの発表はプレッシャーになっていたでしょうか?

本来はプレッシャーになっていたと思うんですが、今回はオンラインというのが大きいです。対面で、目の前に観客がいて、登壇して発表するスタイルだったら、出場しなかったと思いますね。「EXA KIDS 2021」はオンラインだし、登壇しなくていいから、だったら普通のコンテストよりハードルは低いと思って、私から彪に話を勧めた部分はあります。

ーそして見事受賞したわけですね。

はい。オンラインだけど、制作したゲームの発表をして、賞もいただいて。この経験は彪にとって、「これくらいだったらできる」という一つの指針になっただろうし、自信にも繋がったと思います。

「いい」ゲームを作り続けて
大会での刺激を新たな未来へ向けて

ー「EXA KIDS2021」に出たことで、学びはあったでしょうか?

同じグループの子の発表を見てたんですよ。その子も受賞したんですけど、「コンピューターの環境が悪くても作動するゲームを作った」っていう、作品に対する課題意識とか発想が新しくて。彪とも「その発想はなかったね!」って二人で驚きました。他の子の作品を知ることで、新しい刺激になりましたね。

ー今後の彪くんに向けて、お母様からエールを送るとすれば?

彪もわかってると思うんですけど、人に喜んでもらえるゲーム、ストレスなく遊べて楽しいものを作っていってほしいです。私は、世の中の役に立つゲームではなくていいと思っています。これからもいいゲームを作っていってください。そしてしっかり完成させてください(笑)!

(取材・編集:安藤 弥樹)

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