「化学反応の美しさ」が自分の原点 プログラミングに出会うまで /EXA KIDS 2022 インタビュー記事

EXA KIDS 2022 エキスパートコース優秀賞を受賞したくぼくんにインタビューを行いました。

【エキスパートコース優秀賞】Yukkuri Web Read/くぼ
https://youtube.com/shorts/cjBR1LPgNh4

始まりは化学から

-受賞おめでとうございます。非常にレベルの高い作品だったと思います。

ありがとうございます。

-プログラミング含め、ITとのお付き合いの歴史を聞かせてもらえますか?

最初はIT系には別に興味はなくて、化学が好きだったんですよ。

-それはいつ頃の話ですか?

覚えてないくらい小さい頃からですね。
なので、好きだった「らしい」という感じです。

-化学のどんなところが好きだったんですか?

うまく言えないですけど、漠然と綺麗だなと感じていて。

-化学に対して、「綺麗」だと思う感性は面白いですね。

2つのものを混ぜると反応したりするのがとても綺麗だと思ってました。

-なるほど。実験とか好きですか?

大好きです。本や図鑑を見ながら、家でもしていたくらい。

-それはすごいですね。失敗したりとかもありましたか。

よくありましたね。
反応させた容器を忘れて放置していて、気づいたら溢れ出して、くらいで済んでいましたが。

-化学の実験って、「一歩間違うと…!」みたいなところもあると思うんですが、「危ないからやめなさい」みたいなことは言われなかったんですか?

全然言われなかったですね。「何かあったら言ってくれ」くらいで。
あとは、「爆発して家が吹っ飛ぶ、みたいなことさえなければOK」だと(笑)

-なるほど(笑)
化学の中で、好きな反応とかあるんですか?

色々ありますけど、ぱっと思いつくのは、塩素とナトリウムですかね。
それぞれは毒で、危ないものなのに、反応させると自分たちにとって身近な「塩」というものができあがるって、めっちゃ綺麗だなと思います。

いいですね。
そこからどのようにITの方にいったんでしょう?

小4くらいのときに、Scratchを知って、1年くらいやってました。
プログラミングって、それまでは文字をばーーっと書いたりするイメージで、難しそうだなと思ってたんですけど、それをブロックベースでやれるなんて面白そうと思って、手を出してみたという感じです。

-独学で学んでたんですか?

最初は教室に通ってたんですけど、コースが終わっちゃったんですよ。
それ以降は自分で。

Scratchを学ぶ子って、それこそマイクラとかの影響で、自分でゲームとかアプリとかを作ってみたいって子が多い印象なんですが、くぼくんもそういう憧れみたいなものはあるんですか?

いえ、「ただ面白そう」というのが近いですね。
ゲームもあんまりしないので。

-珍しいですね。

それで、Scratchの次は「ホームページを作ってみたい」と思って、HTML、CSSあたりを勉強しはじめたんです。去年くらいからJavaScriptとかもやりはじめて。

-意外と最近ですね。それも独学ですか?

そうですね。最初の環境づくりは本を見ながらやって、あとはネットで調べながらやってます。

じゃあ今は、「ホームページつくりたい」「ウェブサービスつくりたい」が一番なんですね。
これまでどんなものを作ってきたんですか?代表作とか。

今回の作品が代表、というか唯一の完成品かもしれません。
アイデアはたくさん思いつくんですが、いつもプログラミングでつまづいて、結局形にできないことが多くて。
それが今回初めて形になりました。

権利の問題がクリアできて
急遽リリースができることに

ということは、コンテスト自体も初めてだったんですか?

初めてです。だから賞を獲れて本当に嬉しかったです。

エクサキッズとしても、こんなにすごい才能を発掘できて光栄です。
アイデアから完成までは結構時間がかかりましたか?

1日1〜2時間くらいずつ進めて、それを2ヶ月くらい、という感じでした。
しかも、自分が知らない言語を使わないとできないということが最初にわかって、それを勉強しながらだったので、余計に時間がかかりました。

なるほど。この作品のコンセプトはどうやって生まれたんですか?

最初は、YouTubeの声が何だか聞き取りづらいなと思っていて、なので、その字幕をゆっくりボイスで読み上げられたら聞きとりやすくなるんじゃないかと思ったんです。
ただ、YouTubeの字幕を取得するのが技術的にはかなり難しいことがわかって、色々考えていたときに、「ウェブページ読み上げ」もかなり便利じゃないかって思って、そういう経緯でした。

とても画期的ですよね。テーマとか難しくなかったですか?

テーマの部分はあんまり悩まなかったです。あまり捉われすぎないようにしていました。
実際、「シンカ」というテーマにそこまでフィットしているかと言われると若干怪しい部分もあると思うんですが、それでもちゃんと評価はしていただけたのでよかったです。

自由につくれたわけですね。制作過程では何を大切にしていましたか?

やっぱり、「どんなページでも読み上げられるようにしたい」ってのは意識していました。
世界にはたくさん言語がありますので。日本語、アルファベットのような、普段よく使うもの以外の文字もあるじゃないですか。
そういう部分をできる限りなくしたいと思ってつくっていました。まあ結局、日本語にしか対応できていないんですが。

そのあたり含めて、まだまだ改善したい部分もあるんですね。

あります。声の種類も広げたいですし。
ウィキペディアでリンクのところに差し掛かった時に開けるようにしたりとか。
ブックマークと連動させたりとかも、できるようにしたいです。

「ブックマークと連動」はどのようなイメージですか?

今の仕様では、1ページ読み上げたら終わりなんですが、ブックマークフォルダにあるページを順番に続けて読み上げていくようなイメージです。

プレイリストのような感じですね。

はい。
あとは、公開もしたいなと思っています。
プレゼンのときは、ライセンスの関係で公開は難しいと言っていたんですが、権利元の方に連絡をしてみたら、悪用を防ぐ仕組みを加えたら公開してもいいと言っていただけて。
もしかしたら今年早々には公開できるかもしれないんです。

すごいですね。
公開までには、あと何が必要なんでしょうか?

ものは完成しているので、あとはストアにあげて、パスワード関連など、悪用を防ぐ処理をして、という感じです。だから、すぐですよ。

-待ち遠しいですね。楽しみにしています。

エクサキッズで目の当たりにした
色々なタイプのプレゼンテーション

-今回、気になったプレゼンターなどいましたか?

かっぷめんさんの「Mark-up」は印象に残りました。
技術的にはもちろん、デザインも見やすくて、プレゼンもすごかったです。

プレゼンのタイプは真逆だったかもしれませんね。
くぼくんはしっかり構成して順番に説明していくタイプで、かっぷめんくんは実演的というか、ライブに近い感じでしたね。

そうですね。僕は、あのスタイルだとテンパっちゃうと思います。
真似できないなと思いました。

そのあたりは、場数の部分も大きそうですね。
イベント全体としては、どうでしたか?

雑談部屋で色んな話を聞けたのがよかったです。
控室にいた先生の話が面白かった。

あの場所を楽しんでもらえたようでしたら、運営としてもうれしいです。
それをきっかけに、コラボとかが生まれるといいですよね。

そうですね。

普段周りに、こうしたIT系の話をできる人はいるんですか?

身近な友達や家族にはいないです。
ですが、父の知り合いにITに詳しい方がおられ、知らない言語でつまづいていた所をアドバイスしていただくこともありました。

そのあたりは、どうなんでしょう。一人で黙々とやっていられるタイプですか?それとも、仲間がほしいなあという感覚もあったりしますか?

黙々と、が近いと思います。
自分がいいと思えるものをつくって、別に近い人じゃなくても、それこそ今回のコンテストのような形だったり、何らかの方法で評価してもらえれば全然いいかなと思います。

なるほど。発信などはしているんですか?

とくにですね。これからでしょうか。

技術系のブログとかやってみると面白いかもしれませんね。
今回、実際につくったものが世の中に公開されるということが実現したと思うので、今後もそういった活動を期待しています。
今日はありがとうございました。

ありがとうございました。頑張ります。

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