EXA KIDS 2022 チャレンジコース優秀賞を受賞したしゃるるさんにインタビューを行いました。
【チャレンジコース優秀賞】少子化社会の進化と命の選別/しゃるる
https://youtube.com/shorts/brVE6OKh9OY
小3で始めた絵が今の自分のメインスキル
–この度は受賞おめでとうございます。
かなりパンチのある作品でしたが、これまでどんな形でものづくりをしてきたんですか?
小2くらいからスクラッチをさわりはじめて、あと、マイクロビットも同じ時期に。
そのあたりが最初でした。その頃、コンテストでも2度ほど受賞したことがあります。
–すごいですね。Scratchやmicro:bitには、どうして興味を持ったんでしょう?
親にすすめられて、という感じです。
スクラッチなどは今は疎遠になってしまいましたけど、今でもその経験は活きてると思いますね。
–そういう教室に通ってたんですか?
教室にはとくに行ってなくて、ただ、ワークショップにちょくちょく参加してました。
普段わからないところはお父さんに聞いてます。
–お父さんはそういうお仕事をされているんですか?
いえ、そういう仕事をしているわけではないんですが、好きみたいで、なぜかそういうスキルがあるんです。自分で色々発明品をつくったりするようなお父さんです。
–つまづいたりしたときにお父さんに聞けるのはいいですね。
ものづくりの話は普段からしますか?
しますね。話をするどころか、一緒につくってます。はんだづけの手伝いをしたり。
あとは実験なんかも。ベーコンを塩酸に入れて観察したり(笑)
–素敵ですね。
今回の作品は色々なスキルが必要になると思うんですが、Scratch、micro:bit以降の学びのプロセスはどのようなものだったんでしょう?
小3のときに絵を描きはじめて、これは今の自分のメインスキルになっているなと思います。
–絵はデジタルですか?それともアナログ?
デジタルはずっとやってきて、今は描いた絵を組み合わせて動画にすることに挑戦してます。
簡単なアニメーションのような。
アナログの方で言えば、それこそ今日ちょうど油絵をはじめました。
–かなり多才ですね。
やりたいことはたくさんありますね。
あとは、小4の頃にサンタさんに3Dプリンタをもらって、それを使って色々作ったりもしてますね。カモノハシつくったりして遊んでます。
–今回の作品に至った経緯が少しずつ見えてきました。
はい。「3Dプリンタを使って、せっかくなら何か作品を」と思って、今回の作品ができた感じです。
「タブー」を実際に経験し
「命の選別」について考えさせられた
–今回の作品は、エクサキッズ用に作ったんですか?
それとも、元々あのテーマで作っていたんですか?
エクサキッズ用です。
普段本名でコンテストに出してるときは、どちらかというとかわいい要素に寄せているんですが、エクサキッズなら「闇」の部分を出せるなと思って(笑)
–なるほど(笑)
あのコンセプトはどこから組み立てたんですか?
「タブー」から考えはじめたのか、それこそお父さんと色々話したりしたのか。
普段YouTubeで闇系の動画を見ているので、そこから自分の中に芽が出ていたんだと思います。
–社会の闇を映し出して、問題を投げかけるような動画ですね。
「人口子宮」みたいな話は、社会的にもかなり注目度の高い話題ですよね。
だと思います。この間「アバター」の最新作を見たんですが、その中にも似たような話が出てきたりして。ちょっと運命を感じました。
–これを実際形にしてみて、自分の中に変化はありましたか?
意識や考え方が変わった部分など。
すごくあります。
色々と試行錯誤しながらつくっている中で、「実際に命に×印をつける」という作業を自分がすることになるわけじゃないですか?その手応えって決してポジティブなものではないんですよ。
それを経験して、例えば映画や小説などのフィクションに目を向けると、そういう暗い部分は見せていないし、議論もされていないんだなと思いました。
–なるほど。実際に「選別」を行なった人にしかわからない手応えですね。
はい。それこそ、作る前は、「人口子宮つくれば少子化解決される!やったー!」くらいにしか思ってなかったんですが、いざ作ってみると、「こんなに失敗作が出ちゃうのか」と。
–予想以上にネガティブな面が強かったわけですね。
本当に。現実は失敗もするし、そんなにきれいなものではないので。
またその失敗というのも、あっけないものなんですよ。
「”命”を扱いながら、失敗はあっけない」というのが、リアルとして感じられたとき、ただ怖かったです。管理する側の人間の責任がとてつもない。
–ということは、今の気持ちとしては、実用化はされないでほしいということですか?
そうですね。少子化は解決されるかもしれないけど、「タブー」の部分を人類が乗り越えられる気がしないです。
–倫理面での折り合いをつけられないだろうと。
はい。世間からの反発はもちろん、そもそもそうして生まれてきた子どもたちがどうなっていくのかが誰にも想像できない恐ろしさ。
–「選別」で選ばれた側も苦しいかもしれないということですね。
「大量の失敗作の上に今の自分の幸せがあるって感じたとき、つらくないのか」とか、そういうことを考えました。この時代、隠し切れるものでもないですから。
–非常に重いテーマですね。
このテーマは、今後も追いかけてみようと考えていますか?
もしかしたら追いかけ続ける可能性もありますが、今はまた別のテーマでつくってみようかなと思っています。参加するイベント次第ですかね。
あれもこれも早く形にしたい
目指すは個展開催
–エクサキッズのイベント自体は全体的にどうでしたか?
待機所で審査員の方と話したりできたのは楽しかった。
LINEとかの交流ももっと活発になればいいのになと思いました。
–当日、気になった作品やプレゼンターはいましたか?
あちこちで何度も言ってるんですが、「おおごえ うちゅう」は本当にすごいと思います。
今検索してもヒットしないのが残念すぎて、早く実装・リリースしてほしいです。
–もっと交流を深めたいと感じたわけですね。
元々は、審査員の堀元さんがきっかけでエクサキッズを知ったんですよね?
そうです。「インテリ悪口本」で面白いなと思って、「ゆる言語学ラジオ」なども聞いていて。
大好きなんです。
–生・堀元さんはどうでしたか?
こんなに距離感近く接してくださる方なんだと思いました。
お食事に誘っていただいて、ぜひ行きたいんですけど、塾が忙しくてなかなか…
–小学生に、「忙しい」が理由で断られる堀元さん(笑)
2月以降で、必ず実現させます(笑)
サインももらわないといけないので(笑)
–堀元さんも、自分の影響でこうした創作をしてくれている人がいるのはうれしいと思いますよ。
今後はどんな活動をしていきたいなど、あるんですか?
YouTubeに動画をあげていこうと思ってます。
あとは、さっきお話しした油絵も上達したい。
–ものづくりを続けていく先で、どうなっていきたいみたいなイメージはあるんですか?
それで食べていきたい、とか。
とにかく多くの人に作品を見てほしいですね。
「稼ぎたい」もゼロではないですけど、全然趣味レベルでいいです。
とにかく見てほしい。
–IT系ではなく、アートイベントなども相性良さそうですよね。
一応作品はできているわけなので、応募してみるのもいいかもしれませんね。
やってみたいです。個展とかもやってみたい。
とにかくやりたいことが多すぎて。
–たくさん作品が生まれていくわけですね。今後の活動も楽しみにしています。
本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
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