「EXA KIDS 2021」で準優秀賞を受賞した北川諒(りょう)くん。2020年にはチームで出場し、最優秀賞を受賞しました。チーム出場から個人出場になり、誰にも見せない作品制作から見せる作品制作へ……前回の出場と比べ、諒くんの行動は大きく変わっていきました。今回は諒くんの変化を一番間近で見てきたお母様に、お話を伺いました。
技術だけでない、確かな心の成長。進化する息子の制作スタイル。
ーー諒くんは二度目の出場ですね。お母さんから見て、諒くんの2年間の変化はどうでしょう?
去年はコンテスト自体が初めてで、HackforPlayはすでに8ヶ月くらいやっていたのですが、Scratchは2ヶ月くらいしかやってなくて、何もわからなかったというのが正直なところです。今年は諒の大好きなHackforPlayで出場するということで、去年とは違って、楽しんでやってるな、と思いました。

ーー確かに。二度目となると、去年よりも技術的な成長はありますよね。
はい、でも向上したのは技術だけではなくて。今回は仲間たちとのコミュニケーションを積極的に行っていました。あらかじめCoderDojoの仲間たちに作ったゲームを試してもらって、アドバイスをもらっていたんです。

ーー諒くんはもともとアドバイスを積極的に求める性格だったんですか?
いえいえ、自分ひとりで調べて、とことん突き詰めていくタイプです(笑)。以前は作ったゲームは公開するまで誰にも見せないで、本番であっと言わせてやろう、という感じでした。でも、今回はあらかじめCoderDojoの友達にやってもらって、バグがあると言われたらすぐに直していて。変わったなって思いました。周りの意見を聞けるようになっていたんです。友達とコミュニケーションをとりながらゲームを作るから、余計に楽しかったみたいで。
応募者のレベルが上がっていくコンテスト。でも、大事なことは……
ーーコンテストに対する自信はありましたか?
一次審査は通るかなーとは思ってました。でも本番の一次審査を見て、皆さん「自分_」というテーマが様々で。さらに出場者のレベルもグレードアップしてたので、「これは厳しいぞ!」と思いました。
ーー無事に一次審査を通過して、どうでしたか。
純粋に嬉しかったです。諒らしくやればいいんだと思いました。
「準優秀賞でよかった」、夜の散歩と新たな決意
ーー準優秀賞と聞いたときのお気持ちはどうでしたか?
コンテストに向けて頑張ってた姿をずっと見ていたので、賞がもらえたと聞いて、単純に嬉しかったです。でも諒がちょっと納得いかない表情をしていたので、コンテストが終わった後に、すっかり暗くなった外を愛犬と家族3人で散歩したんです。歩きながら、今回のコンテストを振り返りました。「みんなすごかったね」「また来年チャレンジしようね」「よく頑張ったね」、って。この瞬間、諒は準優秀賞という結果を来年への原動力にしたのかもしれません。
ーー準優秀賞という結果から、さっそく来年のコンテストを見据えたんですね。
はい。いい意味で、来年へのバネになりました。今年も確かに頑張ったけど、準優秀賞だからまだ先があるというか、来年もまた頑張り甲斐があるので。だから私は、準優秀賞でよかったんじゃないかと思います。
(取材・編集:安藤 弥樹)
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